おかげさまで「トム・ジョンソン追悼コンサート《数と静けさのあいだに》」 無事に終了しました。
ご来場いただいたお客さま、そして応援いただきました皆さま、本当にありがとうございました!
多くの方々とともにトム・ジョンソンの作品を回顧できたことは、まさに追悼にふさわしいひとときだったと思います。
おいでいただきましたお客さまの生の声を、許可をいただき、ここに転載します。ぜひご覧ください。
三軒茶屋のサロンテッセラへ「トム・ジョンソン追悼コンサート」に。
昨年亡くなった作曲家の追悼演奏会という予備知識すら無く、七條恵子さんのピアノに聴き入る。それは鋼板に雨粒が落ちるような硬質の音で、絶え間なく微妙に移ろっていく重音や音型は、自然の雨音を数値で記譜したようにさえ思われた。
後半の作品は一時間!の若書きの大曲だが、既にミニマリストとして作風は完成していて、ここまで休符も弛緩も無い作品を書き上げた若き作曲家も凄いが、それを弾き通し聴き入る演奏家と聴衆への重圧もたいしたもので、合間に七条さん・マックガウエンさんの演奏した作品が、セサミストリートを思わせる数字遊び・言葉遊びのユーモアに溢れていたのも、作曲者のカタルシスかな、と想像した。一途に音楽に向かい合った作曲家の姿が鮮明に思われた。
お二人の演奏家の作品への献身ぶりは強く印象に残った。解釈とか主情とか技量の限界などの夾雑物が一滴でもあれば即座に破綻するであろう澄明な作品を弾き切ったことは、亡き友人作曲家への何よりの供養だろう。
作曲者の意図通りのプログラムを作成した主催者の誠実さも素晴らしい。有難うございました!


