驚きと熱狂に包まれた第1回公演を経て、ついに完結へ

19世紀ドイツのチェリスト/作曲家/編曲家フリードリヒ・グリュッツマッハーは、バッハの《無伴奏チェロ組曲》に独自の手を加えた編曲で知られています。

彼は、原曲の旋律に和声や重音、華やかなパッセージを加えることで、当時の演奏スタイルと美学にかなう“もうひとつのバッハ像”を提示しました。

本公演はその編曲全6曲を2回にわたって披露する試みであり、バッハ解釈の歴史を問い直す挑戦でもあります。

2022年、バッハ《無伴奏チェロ組曲》の全曲演奏で青山音楽賞《新人賞》を受賞し、確かな技巧と深い表現力で注目される山根風仁が、この稀有なレパートリーに真正面から向き合います。

単なる珍品ではなく、19世紀という“もうひとつの古典”を生き生きと蘇らせる舞台――。

第2夜となる今回は、第2番・第4番・第6番をお届けします。

歴史を揺さぶる“異端のバッハ”、その真価をぜひ体感してください。