みのりの眼

RAVEL! Espagne et Plus

<モーリス・ラヴェル生誕150年記念コンサート>

今年2025年はあの「ボレロ」で有名なフランスの作曲家モーリス・ラヴェルの生誕150年にあたります。
それにちなんでこのコンサートではラヴェルの主要な作品を集めてお送りいたしますが、その全てがラヴェル以外の作曲家によって編曲された室内楽編成のものとなります。
それによってこれまでに固まってしまっているラヴェルの作品の真の魅力を改めて発見していただこうと考えています。
演奏するのはそれぞれが素晴らしい演奏で定評があり、室内楽においても高く評価されている音楽家たちです。
この貴重な機会をぜひお見逃しなきよう。

【プログラム】
<前半:様々な側面をたどる>
・亡き王女のためのパヴァーヌ(ピアノ三重奏版:松﨑国生編)初演
・水の戯れ(ヴァイオリンとピアノ版:マリオ・カステルヌオーヴォ=テデスコ編)
・鐘の谷(チェロとピアノ版:マリオ・カステルヌオーヴォ=テデスコ編)
・クープランの墓(ピアノ三重奏版:若松聡史編)初演
<後半:スペインへの憧憬>
・ハバネラ形式のヴォカリーズ(ヴァイオリンとピアノ版:ヤッシャ・ハイフェッツ編)
・道化師の朝の歌(チェロとピアノ版:マリオ・カステルヌオーヴォ=テデスコ編)
・スペイン狂詩曲(ピアノ三重奏版:オリヴィエ・カスパール編)日本初演
*やむを得ない場合、曲目が変更になる場合があります。

【出演】
ヤンネ舘野(ヴァイオリン)
鈴木皓矢(チェロ)
鶴澤奏(ピアノ)

全席指定 一般:4,500円、学生:2,500円(チケットはイープラスTEKET などで発売)
日程:2025.3.25(火)昼の部:14:00開演(13:30開場)、夜の部:19:00開演(18:30開場)
場所:めぐろパーシモンホール 小ホール

 

RAVEL! Espagne et Plus 続きを読む »

加藤訓子 ソロリサイタルシリーズ vol.3(2025.3.12)

「バッハ無伴奏マリンバの為の作品集」は、エストニア・タルトにあるヤン二教会との出会いに始まりました。
2013年「カントウス」を記念してアルヴォ・ペルトの生まれたエストニアに呼ばれ、演奏したのが13世紀の古い土の香りのする煉瓦造りの教会、ヤンニ教会です。
シンプルで飾り気がなく、壁の両脇の上部には埴輪のようなテラコッタが埋め込まれ、祭壇には小さな20センチほどのイエス様があるだけです。
半分は戦争で壊されてしまったであろう修復の痕もあり、何故か天井が木で平になっていました。
そこで音を出した瞬間、「なんと幸せな音であろうか」と感じると同時に、客席側ではマリンバの減衰してゆく音が綺麗に長くつながってゆきます。
演奏後「ここで何かを残したい」「もっとここで演奏したい、ずっとここでマリンバを弾いていたい」そんな気持ちが止まず、
教会に申し入れをし、レコーディング実現の運びとなりました。
そこからバッハを弾くことを決め、何がマリンバに合うか?従来のマリンバのサウンドを越えるべく、どんな表現の可能性があるかを念頭に、
無伴奏チェロ組曲から1・3・5番、そして無伴奏ヴァイオリンソナタとパルティータからソナタ全曲を選び、一音一音に魂を込めて仕上げて行きました。
それは大きな岩壁を登って行くが如く膨大な時間との戦い、バッハの時代になかったマリンバという楽器における表現の未知なる境地へ向かって、
そして自分自身への限界へのチャレンジでもありました。
延べ1ヶ月を越える滞在の中、毎日夕方4時に教会の鍵を受け取ってから朝5〜6時まで、毎日来る日も来る日もバッハを弾き続ける、
苦しさもありながらこんなに幸せな時間はありません。こうしてできあがった全33トラック、157分に及ぶ「無伴奏マリンバのための作品集」です。

以上は、アルバム『J.S.バッハ:マリンバのための無伴奏作品集』2017年リリースの際に加藤自身が寄せた文章です。
昨年に引き続き今回もこのアルバムから選りすぐった作品を演奏します。
最高の音響を誇るサルビアホールで、またまた伝説でなるだろうパフォーマンスをぜひ見に来てください!

【プログラム】
・平均律クラヴィーア曲集第一巻 第1番前奏曲ハ長調
・無伴奏チェロ組曲第5番ハ短調 全曲
・無伴奏ヴァイオリンソナタ第3番ハ長調 全曲

全席自由 前売:5,000円/ 当日:5,500円(2月1日よりイープラス、TEKET、その他でチケット販売)
日程:2025.3.12(水) 19:00開演(18:30開場)
場所:鶴見区民文化センターサルビアホール 音楽ホール

加藤訓子 ソロリサイタルシリーズ vol.3(2025.3.12) 続きを読む »

バッハ / グリュッツマッハー無伴奏チェロ組曲 全曲演奏会 vol.1(2025.6.6)

グリュッツマッハーによる『コンサート版 バッハ 無伴奏チェロ組曲』と出会ったのは、4年前、イギリスの大学院で修士論文に取り組んでいた時でした。その楽譜には、時に原型を留めないほど自由な装飾が加えられ、ロマン派のエッセンスに満ちたその書き込みに驚愕したことを覚えています。

いつか19世紀の演奏美学を自分のものにし、この版を演奏してみたいと思っていましたが、ついにその機会を得られたことに胸が高鳴っています。

19世紀の音楽の大きな特徴の一つは、演奏家自身の解釈が演奏に色濃く反映されていたことです。
たとえば、「わたしはこの作品をこう解釈する」といった演奏家それぞれの考えが、時代の流れの中でロマン派音楽における演奏習慣となっていきました。
その背景には、作品が広く出版されるようになり、楽曲が作曲家の手を離れていく中で、演奏家の個性がより重要な役割を果たすようになったことがあるのかもしれません。
このグリュツマッハー版も、そうした時代の流れを象徴する一例と言えるでしょう。

この演奏会では、19世紀の演奏家の眼を通した18世紀の作品を、21世紀の演奏家と聴衆が共に楽しむという、非常に珍しい体験をお届けします。この『コンサート版』が生み出す、独特の音楽世界を、ぜひ会場でご体感ください。
(山根風仁)

【プログラム】
・J.S.バッハ / F.グリュッツマッハー 無伴奏チェロ組曲 第1,3,5番

全席自由 4,000円
日程:2025.6.6(金) 19:00開演(18:30開場)
場所:鶴見区民文化センターサルビアホール 音楽ホール

バッハ / グリュッツマッハー無伴奏チェロ組曲 全曲演奏会 vol.1(2025.6.6) 続きを読む »

鶴澤奏 ピアノリサイタル レポート

おかげさまで「鶴澤奏ピアノリサイタル ヘンデルからはじまるロマン派への流れ」 無事に終了しました。

ご来場いただいたお客さま、そして応援いただきました皆さま、本当にありがとうございました!

今回もまたこだわりのあるプログラムが、素晴らしい音楽家によって演奏されました。
貴重な演奏会だったと思います。

おいでいただきましたお客さまの生の声を、許可をいただき、ここに転載します。ぜひご覧ください。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今日はめぐろパーシモンホールで鶴澤奏さんのリサイタル。珍しく2週連続でコンサートに出かけました…今後はしばらく多分なし。

さて、このタフな変奏曲が並んだプログラム(※1)…極めて個性的と言うか、18世紀初頭では異例の長さ(13分前後)であるだけでなく、異形ですらあるC.P.Eバッハの自由ファンタジーと、その難しさが客には伝わらない事で有名なブラームスでも、特に難曲とされるヘンデルの主題による変奏曲とフーガを同日にやるとか、クレイジーだと思います。
加えて、マカベウスのユダの主題による変奏曲とかレア過ぎますし、フォルクマン(ブラームスの友人の作曲家/室内楽であれば多少録音があります)の歌の本とか存在すら知りませんでした。
しかも、それを鶴澤さんで聴けるという事で…大変楽しみにしていました。

さて、ソナタは主題の変奏を伴う三部形式です。乱暴ですがひとまずそう言い切ってみると、クラシック音楽の器楽曲における変奏曲の重要性が見えてくるのでは無いでしょうか。なので、変奏曲を通じてヘンデルからフーガを伴う(※2)ブラームスまで辿るのは、慧眼だと思います。普通はやらんけどw

鶴澤さんの演奏は、とても素晴らしいものでした。丁寧なペダリングが印象的だったフォルクマン、技術に溺れず繊細な響きを失わなかった圧巻のブラームス。
そして、小バッハの自由ファンタジーは今まで聴いたモダンピアノによる演奏では、これ以上は無かったように思います。難しいと言うよりも、正解も無ければお手本も中々見つからないような曲をよくぞ。あと一歩、自由と幻想の世界を推し進めてくれていたら、泣いてしまっていたかもしれません。

クラヲタである自覚はあるものの音楽に関してはダンゴムシが石の下に潜むようにしてひっそりと過ごしていますが、こればっかりは這い出して言わざるを得ません。とりあえず聴きに行って!

(※1)即興演奏の大家であったC.P.Eバッハが、恐らくは自身の即興を書き移した自由ファンタジーを“変奏曲”とするかは微妙です。
当時は即興演奏の事を“ファンタジーレン”と言っていましたので、タイトルを素直に読めば「自由な即興曲」となります。
ただし、不規則に循環する冒頭のテーマと、テーマとの緩い関連を感じさせるフレーズの数々、突然登場してしれっと居座る新しいテーマなど、ソナタ形式を予感させるような姿は、やはり変奏曲の流れにあると思います。
なお、こういった瑣末な事柄を除いて虚心坦懐に向き合うと、ほぼ現代音楽に聴こえます。クレイジー。

(※2)一応フーガの体裁を取っていますが、バチバチにテーマを発展させて変奏に変奏を重ねており、このフーガ単体で結構なスケールの変奏曲となっています。
しかしながら、その実態はほぼソナタです。C.P.Eバッハとはまた違ったベクトルで変な領域に踏み込んでいるのですが、こういった瑣末な事柄を覗いて虚心坦懐に向き合うと、とてもロマンチックな名曲に聴こえます。
伝わりにくいのですが、かなりクレイジー。

鶴澤奏 ピアノリサイタル レポート 続きを読む »

大塚茜 & 鶴澤奏 サロンコンサート レポート

おかげさまで「大塚茜 & 鶴澤奏 サロンコンサート」 無事に終了しました。

ご来場いただいたお客さま、そして応援いただきました皆さま、本当にありがとうございました!

今回はこれまでとは少々趣きを変えて、素晴らしい音楽家たちによるサロンコンサートでした。
より多くの人に音楽や生演奏の楽しみが伝わったのではないかと考えています。

おいでいただきましたお客さまの生の声を、許可をいただき、ここに転載します。ぜひご覧ください。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
大塚茜(フルート)、鶴澤奏(ピアノ)デュオコンサートに。
この分野は不案内で初めて聴く曲ばかりでしたが、曲も演奏も大変楽しみました。

お二人とも深い音色と変化に富む色彩感を併せ持つ奏者です。

冒頭の2つの変奏曲(ヘンデルとショパン)など、同じ素材をさまざま調理した美味しいコース料理のように聴けたのはその賜物でしょうね。
鶴澤さんのピアノは闊達な演奏ぶりで、フォルクナーの作品のブラームスばりの深いバスの上に主旋律が色鮮やかに浮かびででくるところなど心躍ります。

後半のライネッケのフルートソナタ「ウンディーネ」は管弦楽のバラードをソナタに仕立てたような曲で、水の精のさまざまな感情を描く不思議で美しいフルートの旋律がちりばめられていて、それを陰影深く描いた大塚さんの力量が素晴らしい!
ピアノもオケの低音と高音の楽器を両手で別々に弾き分けるようなくだりもあって大変ですが、それをフルートと合わせながらこなす妙技に心が躍り、美しい作品の見事な演奏に素晴らしい午後となりました。

主宰で解説進行も担当された山田さんの選曲の妙が光ります。有難うございました。

大塚茜 & 鶴澤奏 サロンコンサート レポート 続きを読む »

アビゲイル・ヤング & フレンズ in 東京

 

オーケストラ・アンサンブル金沢(OEK)のコンサートマスターとして大活躍しているイギリス人ヴァイオリニスト、アビゲイル・ヤング。
彼女が選りすぐりのメンバーを集めじっくりと作り上げる、比類ない室内楽コンサートがいよいよ東京にやってきます!

プログラムは彼女のルーツであるイギリスの作曲家、エルガーとフィンジの作品で構成しました。
我が国ではあまり馴染みのないイギリス音楽の真の魅力が、高いクオリティの演奏によって、存分に感じられることでしょう。

本国イギリスにおいてはもちろん、日本でも高く評価されるアビゲイル・ヤングとその仲間たちが作りあげる、極上の音楽をぜひ体験しにいらしてください。

【プログラム】
・エルガー:ヴァイオリン・ソナタ
・フィンジ:間奏曲(オーボエ、弦楽四重奏)
・フィンジ:エレジー(ヴァイオリン、ピアノ)
・エルガー:ピアノ五重奏曲

出演】
 アビゲイル・ヤング(ヴァイオリン(OEKコンサートマスター))
 江原千絵(ヴァイオリン(OEK第2ヴァイオリン首席奏者))
 山本一輝(ヴィオラ(クァルテット・インテグラ))
 植木昭雄(チェロ(OEKチェロ首席奏者))
 藤田めぐみ(ピアノ)
 吉井瑞穂(オーボエ)

全席指定  一般:5,000円  学生:2.500円 (イープラスTEKETトッパンホールチケットセンターなど)
日程:2025.5.20(水)19:00開演(18:30開場)
場所:トッパンホール(東京都文京区)

 

アビゲイル・ヤング & フレンズ in 東京 続きを読む »

鶴澤奏 ピアノリサイタル ヘンデルからはじまるロマン派への流れ(2025.1.23)

 

1stアルバム「An die Musik」でポエジー溢れるシューベルトの演奏が記憶に残る鶴澤奏。
しかし彼女はそれにとどまらず、とてもスケールの大きな表現力の持ち主です。

そんな彼女のポテンシャルが最大限に発揮されるであろうこのプログラム。
さらにゲストとして気鋭のチェリスト鈴木皓矢を迎え、室内楽奏者としての秀逸な力量もお聞きいただける、まさに必聴のリサイタルです。

ぜひご来場ください!

【プログラム】
・ヘンデル:シャコンヌ ト長調 HWV.435
・C.P.E.バッハ:自由ファンタジー 嬰ヘ短調 H.300
・ベートーヴェン:「マカベウスのユダ」の主題による12の変奏曲 WoO.45(Pf, Vc)
・フォルクマン:歌の本 Op.17(抜粋)
・ブラームス:ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ Op.24

出演】
 鶴澤奏(ピアノ)
 ゲスト:鈴木皓矢(チェロ)

全席指定 一般:4,000円 学生:2,000円(e+、TEKET にて(11/20から))
日程:2025.1.23(木)18:30開演(19:00開場)
場所:めぐろパーシモンホール 小ホール

 

鶴澤奏 ピアノリサイタル ヘンデルからはじまるロマン派への流れ(2025.1.23) 続きを読む »

大塚茜 & 鶴澤奏 サロンコンサート(2025.1.18)

 

みのりの眼の主催コンサートでも常連、2人の素晴らしい音楽家、大塚茜と鶴澤奏。
今回初の待望の共演です!

会場は港の見える丘公園のそばの素敵な洋館、横浜市イギリス館。
昼下がりのサロンコンサートです。

気軽にもじっくりにも聞けるプログラムを用意しました。
きっとご満足いただけるものと思います。

土曜日の午後、横浜まで観光に合わせて音楽を聴きにいらっしゃいませんか?

【プログラム】
・ショパン:ロッシーニの主題による変奏曲
・ゴダール:3つの小品による組曲
・ライネッケ:フルートソナタ「ウンディーネ(水の精)」
 ほか

出演】
 大塚茜(フルート)
 鶴澤奏(ピアノ)

全席自由 3,500円 (問い合わせフォームからご予約ください)
日程:2025.1.18(土)15:00開演(14:30開場)
場所:横浜市イギリス館

 

大塚茜 & 鶴澤奏 サロンコンサート(2025.1.18) 続きを読む »

ルクーとその時代 vol.2 レポート

おかげさまで「ルクーとその時代 vol.2」 無事に終了しました。

ご来場いただいたお客さま、そして応援いただきました皆さま、本当にありがとうございました!

今回もまた知られざる作品が、素晴らしい音楽家たちによって演奏されました。
貴重な演奏会だったと思います。

おいでいただきましたお客さまの生の声を、許可をいただき、ここに転載します。ぜひご覧ください。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
谷中音楽ホールに「ルクーとその時代 vol.2」へ。

曲目は前半がイザイの「無伴奏ヴァイオリンソナタ第五番」、「悲劇的な詩」にドビュッシーの「ヴァイオリンソナタ」。
後半がルクーのピアノ曲「3つの小品」と「ヴァイオリンソナタ」。
演奏は先日音コンで優勝された栗原壱成さんのヴァイオリンに蓜島啓介さんのピアノ。

正直な話、イザイやルクーの音楽は19世紀末のマニエリスムの「ここまでの音楽」という先入観を持っていたが、お二人の鮮烈な演奏で聴いているうちに「これからの音楽」に印象が一変。古い絵を覆っていたヤニのようなニスを剥がしたら、色鮮やかな名画が現れたような感動を味わう。

栗原さんの躍動する演奏を目前で聴いているうちに、イザイの曲がヴァイオリンの伝統的な技巧の粋を尽くして初めて切り開けた表現の最前線であったこと、その技巧と表現は20世紀音楽の旗手のようなドビュッシーの作品にも共有されていることを実感した。2つの作品が、別々の表現で音楽の「これから」を切り開いていこうとしたように思われた。

これはプログラムの妙味でもあったと思う。
後半の組み合わせでは、ルクーの若々しいピアノ曲「3つの小品」の息吹が、代表作「ヴァイオリンソナタ」にも流れていることを感じた。
古い録音で感じた「緩慢なテンポによる濃密な転調の音楽」というよりも、爽やかで躍動する音楽という印象を強く受けた。蓜島さんの構築的な名演奏がそれを支える。

プログラムといい演奏といい、一服の名画、それも修復成ってかつての輝きを取り戻した名画という感じだった。
作品愛に溢れた企画に演奏を有難うございました!

ルクーとその時代 vol.2 レポート 続きを読む »

ルクーとその時代 vol.2(2024.12.8)

<ギヨーム・ルクー没後130年記念コンサート vol.2>

19世紀末、作曲家セザール・フランクを「Père Franck (父フランク)」と慕う作曲家達がいました。
名前を挙げるならば、ダンディ、デュパルク、ショーソン、ピエルネなど、錚々たる顔ぶれが並びます。
しかし彼らの中で、「天才」の形容詞が最も似つかわしかったのがギヨーム・ルクー(1870-1894) です。

にもかかわらず現在ルクーの作品の多くはほとんど聴かれる機会は稀といえます。
兄弟子だったヴァンサン・ダンディの言葉を借りれば、ルクーが「気質においてほとんど天才」でありながらも、
「その資質を完全な形で世に示す前に24歳で死んでしまった」ためなのです。

今年はそのルクーが亡くなってから130年が経ちました。
それを機に今回ルクーの重要な作品を、ルクーとの縁が認めれられる音楽家の作品と並べて聴いていただける機会を設けました。
この2回のコンサートでルクーの「天才性」をより深く感じていただければと思います。

【プログラム】
・イザイ:無伴奏ヴァイオリンソナタ第5番
・イザイ:悲劇的な詩
・ドビュッシー:ヴァイオリンソナタ
・ルクー:3つの小品
・ルクー:ヴァイオリンソナタ
*やむを得ない場合、曲目が変更になる場合があります。

【出演】
栗原壱成(ヴァイオリン)
蓜島啓介(ピアノ)

全席自由 一般:4,000円、ペア:7,000円(10月中旬から、e+、TEKET にて発売開始予定)
日程:2024.12.8(日)15:00開演(14:30開場)
場所:やなか音楽ホール

 

ルクーとその時代 vol.2(2024.12.8) 続きを読む »